更生保護

更生保護施設

 犯罪をした人や非行のある少年の中には、頼ることが出来る人がいなかったり、生活環境に恵まれなかったり、あるいは、本人に社会生活上の問題があるなどの理由で、すぐに自立更生ができない人がいます。

 更生保護施設は、こうした人達を一定の期間保護して、その円滑な社会復帰を助け、再犯を防止するという重要な役割を担っています。

更生保護施設の始まり

 更生保護施設の歴史には、ある悲しい出来事がありました。

 明治時代のこと、静岡の監獄から釈放された吾作という一人の男がいました。

 かつては、あらゆる罪を重ねた吾作も、副典獄であった川村矯一郎の熱心な指導に心を入れ替え、真人間になることを誓って監獄を後にしました。

 しかし、10年振りに家に戻ると妻は別の男性と暮らしており、止む無く親戚を頼ったものの追い返され、宿無しの身となってしまいました。

 せっかく更生を誓ったというのに、親族からも見放された吾作は、川村福典獄に宛てた書置きを残し、ついには池に身を投げ自らの命を絶ってしまいました。

 吾作の書置きを読み、強く心を痛めた川村福典獄は、実業家の金原明善に相談しました。金原は地域の人々に呼びかけて協力を募り、明治21年には、監獄から釈放された人を保護する施設を作りました。

​ それが現代に通じる「更生保護施設」の始まりです。
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